包装紙は語る!ここでしか読めない包装紙の歴史、素材、印刷の秘密
- tomo wada
- 4月8日
- 読了時間: 4分

包装紙は贈り物を包むだけでなく、贈る人の気持ちを伝え、受け取る人の喜びを倍増させる、そんな魔法のようなアイテムです。
今回は包装紙の魅力について、さまざまな角度から掘り下げてみます!
1. 包装紙の歴史
包装紙の歴史は古く、日本では奈良時代にまで遡ると言われています。当初は貴重品を保護するために使われていましたが、時代とともに贈り物を包む習慣が広まり、包装紙のデザインも多様化していきました。また「包」という漢字は、胎内に胎児が宿っている様子から生まれたとされ、大切なものを守り包み込む意味を持ちます。この漢字が使われている『包装』という言葉には、物を丁寧に包み、相手を想う日本の心が込められています。それは単に物を保護するだけでなく、贈る人の心遣いを形にする、日本ならではの美しい文化と言えるでしょう。
2. 包装紙の魅力とは
①贈り物の価値を高める。
美しい包装紙で包むことで、贈り物の価値がさらに高まります。
②贈る人の気持ちを伝える。
包装紙のデザインや包み方によって、贈る人の気持ちを表現することができます。
③受け取る人の喜びを倍増させる。
包装紙を開けるときのワクワク感は、贈り物を受け取る喜びをさらに高めます。
④環境に配慮する。
近年では、環境に配慮したエコ関連の再生紙や不織布などの素材を使った包装紙も増えています。
3. 包装紙の種類
包装紙には、用途によってさまざまな種類があります。
【ギフト用】
誕生日、母の日、父の日、お中元、お歳暮など各シーンに合わせた華やかなデザインが豊富です。
【フォーマル用】
弔事やお見舞いなど、落ち着いた色合いやデザインが選ばれます。
【カジュアル用】
日常的な贈り物やちょっとしたプレゼントに、可愛らしいデザインやシンプルなデザインが人気です。
4. 包装紙印刷
包装紙印刷の技術や使用する用紙・トレンドをご紹介します。
●印刷技術について
・オフセット印刷
オフセット印刷は、版に付着したインキを、一度「ブランケット」と呼ばれるゴム製の転写ローラーに転写(オフセット)し、そこから紙などの印刷媒体に印字する印刷方式です。版と印刷媒体が直接接触しないため、版の摩耗を防ぎ、高品質な印刷を大量に行うことができます。一般的な包装紙によく使われます。
・オンデマンド印刷
従来のオフセット印刷とは異なり、版を作成する必要がなく、デジタルデータを直接印刷機に出力するため、小ロットの包装紙印刷や短納期印刷に適しています。
●用紙について
純白(薄葉紙):光沢があり、発色が良く、一般的な包装紙に使われます。
上質紙:落ち着いた質感で、上品な仕上がりになります。
クラフト紙: ナチュラルな風合いで、環境に優しいイメージを与えます。
和紙:独特の風合いがあり、高級感を演出します。
●実際にあったご相談エピソード
お客様から、海産加工食品の包装紙についてご相談がありました。
「純白紙や上質紙、クラフト紙で包装するとクール便で発送した際に冷気で包装紙がふやけてしまう。せっかくの高級品も見た目が悪くなり台無しだ。」というお困りごとでした。
社内で検討した結果、耐水性のあるユポ紙での包装をご提案しました。
ユポ紙は耐水性に優れているため、水に濡れてもふやけたり、破れたりすることがありません。クール便でも綺麗な状態でお届けすることができ、お客様からは大変ご好評をいただきました。
●包装紙印刷のトレンド
近年、包装紙印刷のトレンドは、多様化しています。
【環境に配慮した印刷】
再生紙や植物由来のインキなど、環境に優しい素材や印刷技術が注目されています。
プラスチックの使用量を減らすため、紙製の包装紙を選ぶ人が増えています。
【パーソナライズされた印刷】
個人の名前やメッセージを印刷したり、写真やイラストを印刷したりすることで、オリジナルの包装紙を作ることができます。オンデマンド印刷の技術向上により、小ロットでのパーソナライズ印刷が可能になりました。
5. まとめ
包装紙は、デザイン、素材、印刷技術など、さまざまな要素が組み合わさって、贈り物の価値を高める重要な役割を担っています。贈り物の価値を最大限に高め、贈る人も贈られる人も豊かな気持ちになれるような包装紙を選んでみてはいかがでしょうか。
【投稿者プロフィール】
印刷一筋30 年、画像補正からレイアウト・デザインまで、DTP において出来ないことを挙げるほうが難しい専門家。でも家庭では発言権がある時のほうが珍しい「愛妻家」。実はe スポーツで全国的な知名度の持ち主。座右の銘は「くうねるあそぶ。」
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